学会概要
和温療法学会(Society of the Waon Therapy)は、和温療法学の研究推進とその効果の臨症的普及を図り、これを通じて治療医学全般の発展と国民の福祉向上に寄与することを目的としています。
本学会は目的達成のため、次の事業を行います。
- 学術集会の開催―年1回、口頭発表and/or On line 発表
- 学会誌の刊行―On line Journal
- 基礎的及び臨床的研究、疫学的調査及び研修を含む実地教育
- 講習会の開催
- 関係図書の刊行
- 内外の各種関係学術団体との連絡および調整
- その他、本会の目的を達成するために必要とされる各種事業
学会設立の挨拶
2022年9月吉日
学会の設立にあたり謹んでご挨拶を申し上げます。
和温療法は1989年に日本で開発された「笑顔溢れる癒しの治療」です。世界に先駆けたオリジナルな新しい学会の設立に当たり、国内の学会で通常用いられる「日本」を割愛して、単に「和温療法学会: Society of the Waon Therapy」と命名致しました。
和温療法は非薬物的・非侵襲的治療法で、患者の心身に優しい「和み・温もり」療法です。現在、日本をはじめ欧米の先進国では、臓器別診療が普及して病気の専門性が細分化しています。和温療法は全身の血管内皮から血管拡張物質(NO)を発現し、各臓器の機能を改善するとともに臓器を越えて全身的かつ全人的な回復をもたらす治療法です。すでに確立された臓器別治療と併用することにより相乗効果が期待されます。
2020年4月、和温療法は重症心不全に対する標準治療法として新規保険収載されました。心不全以外にも数々の難治性疾患に和温療法の有効性が確認されており、今後、多施設無作為比較臨床試験などを通じてこれらの効果のエビデンスを重ねて、保険適応されるように努めることは本学会の役割です。当面、運動療法が困難な患者に対して、疾患別リハビリテーション(心大血管、脳神経障害、呼吸器、運動器)の認定施設において、積極的な活用が期待されます。さらに高齢者医療で問題になっているフレイル対策や軽症認知症に和温療法の有用性を明らかにすることも重要な課題です。
本学会の設立が和温療法の普及を促進し健康長寿の推進に寄与し、臨床・基礎研究および臨床教育に貢献することを念願しております。
最後に、様々な難治性疾患に対する和温療法の保険適応の拡大を実現し、超高齢社会における国民の健康長寿・福祉向上に寄与するために、皆様の全面的なご支援とご協力を謹んでお願い申し上げます。
和温療法学会 理事長 鄭 忠和
副理事長 豊田 茂